ナフサ
昨日のブログでお話させていただきましたがブタジエンは、ナフサが原料となります。
おそらく、ナフサも馴染みがない言葉かもしれません。
ナフサクラッカーで分解されるのは、エチレン、プロピレン、ブタジエンが主です。
エチレンは、ポリエチレン(PE)として、プラスチック容器、レジ袋など様々な生活用品に使用されております。プロピレンはポリプロピレン(PP)として、家電製品、自動車部品、そして、安価な生活用品に使用されております。
ナフサクラッカーで分解されるエチレン、プロピレン、ブタジエン、これらが、生活に密着したものの原料となっていることがお分かりいただけたかと思います。
そして、そのナフサをクラッキング(分解)するナフサクラッカーは、増設が続いております。
エチレン生産能力
*MTPA(100万トン)
また、中国では、大手のSinopecも2020年に湛江市にプロピレン30万トン生産能力のあるナフサクラッカーが稼働しました。
世界の成長とともに、需要が伸びているにも関わらず、ナフサクラッカーが増設されていることにより、長期的にみるとエチレン、プロピレンは、殆ど価格が変わらずに推移しています。
参考までに国産ナフサ価格は下記となります。
*髙橋作成
ナフサ価格は、ガソリン価格ほど上がっていないんですよね。
このあたりもよくわからない、まだまだ、調べることが多いです!
このナフサクラッカーも民主主義vs一党独裁?主義との闘いです。
通常米国は、このような設備には、新規投資は消極的です。それは、CEOが1年のみの業績で判断されるため、長期での利益回収となる新規投資せず、コストが高くてもできるだけメンテナンスですませよう、ということになっております。そのため、米国の化学プラントで、よく故障が起きているのです。
ただ、この上流のナフサクラッカーについては、政府の援助が何らかの形であると思います。
特にバイデン政権は、民主主義vs一党独裁?主義という形で負けないように闘おうとしておりますので、原料の首根っこをとられないようにサポートしているとみております。
このあたり、情報を米国の政府関係者などから直接生で聞いて知っている方がおられましたら是非、教えてください。
2021.11.30