【現物資産】不動産購入の判断基準~コイン商からの視点~
不動産を自宅用に購入される方は、現在賃貸なので月々の賃貸費用と支払い金額が変わらなければ、賃貸より購入したほうがいいと考え購入される方が多いと思われます。
そして、支払い終了後は、資産になる。
不動産業者の広告は、月々の支払金額が〇〇万円と記載されています。
不動産を購入するに当たり、皆様の判断基準はなんでしょうか?
「月々の支払金額」でしょうか。それとも「適正価格」でしょうか?
不動産について、下記3つを見てみます。
- 住宅ローンの期間
- 金利
- マンション、戸建ての質
- 住宅ローン期間
現在は、35年が主流ですが、当初、ローン期間は、5~15年でした。
江戸時代、わずか数世代前です、殆どの人は、借家で暮らしていました。そして、江戸が終わり、新しい時代に入り、安田善次郎は、東京建物を設立し1897年(明治30年)割賦(分割)支払いでの住宅販売を開始しました。
自社で分割を行っていたため、販売業者としては、ローン期間を出来る限り短縮しようと心がけます。また、それが、お客様にとっても激動の時代でのリスクを軽減できる方法となります。まさしく、安田善次郎の精神にのっとった経営です。
(Wikipediaより)
割賦(分割)を自社で行う場合、住宅販売会社は経営努力を行います。
ローン期間を短くするために、当然コストを抑えることになります。
現在の派手な広告宣伝費、無駄に大きな事務所、モデルルームなど徹底的に無駄を省きます。
なぜなら安く販売しないと割賦期間が長くなり自社の資金繰りが大変になるからです。
- 金利
金利も市場稀にみる最低金利(0.5%程)で住宅ローンを組めます。10年以上前金利が上がる可能性があるので変動金利はリスクがあると説明を受けたことを思い出します。当時より更に金利が下がっておりますが、今後金利が上がらないという保証もありません。
- マンション、戸建ての質
私は現在分譲されたマンションに賃貸で住んでおりますが、10年以上前に築35年程のマンションを購入し暮らしていたことがあります。築35年のマンションと比較し、ほぼ新築のマンションですが、防音も含め壁や床の薄さ、水回り(特にお風呂)の設備の安い仕様ということが明らかに分かります。
本来は、借家で暮らしている人に、家(夢)を持ってもらいたい、そのような理念から住宅を販売するようになったはずです。マーケティング費用、大きい事務所、販売員へのインセンティブ、住宅展示場等のあらゆる費用を住宅ローン期間短縮、そして、住宅の質を維持又は上げるために使うのが本来の姿ではないでしょうか。
では、不動産の適正価格の判断基準はどのようなのか、
現在支払いできる金額(現金)
プラス
最長15年の支払い期間の月々の支払金額が現在の家賃を下回っている
上記に当てはまる場合は、買ってもいいという判断になると思います。
仮に金利が上がった場合でも期間を15年から25年と変更できますし、万が一、不測の事態に陥った場合には、ローン期間を延ばせば済みます。
不動産は現在、適正価格から大分離れた価格設定になっております。
自宅用でも投資であってもコインと同じく、現物資産である、不動産を購入する際は、判断基準が「適正価格」ではなく、「月々の支払金額」となっていることに違和感を覚え今回ブログにさせていただきました。
不動産購入の視点からコインを見てみるとコインは不動産よりより魅力的な現物資産と見えてしまうのはコイン商という業をしている偏見からでしょうか。。。