コインは有望な投資となり得るのか

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本当にコインは投資としてあり得るのか、そんな疑問を持った方は多いかと思います。

業として行っているコイン商がこんなことを言っていいのかと思う反面、私が初めて購入する立場であれば感じる疑問にあえて向き合ってみようと思います。

コインは本当に値上がりしているのか?

新興コイン商で使用されているデータは2012年までの古い情報(下記参照)が出回っています。そして年率25%の上昇率のため投資には最適であると。

2013年Knight Frank社(*)より抜粋

*Knight Frank社とは、ロンドンに本社があり、毎年、The Wealthy reportを出している会社です。

業者は、自社に都合のよいデータを全面に出します。2012年までのデータしか出していないということは、それ以降は、上昇率が低いのではないのでしょうか?

下記をご覧ください。2018年のレポートによりますと、2017年は、4%の上昇率です。

やはり、と言いますか想定通り、上昇率が低かったです。

確かに10年では、128%と倍以上となっており、過去10年で有望な投資の一つであったことはこのデータからは読み取れます。

参考までに2012年までの10年間の平均とそれ以降の毎年の推移をご覧ください。

ここまでデータを見てきましたが、一つ疑問が沸いてきました。

このデータはどこからきているのか?データ自体が信用できないかもしれません。

よく見ますと、コインは、Stanley Gibbons社からのデータを使用しているようです。

Stanley Gibbon社と言えば、イギリスの上場企業ですが、コイン商であるBaldwinの親会社です。データ元がコイン商となりますと、作為的に作成したデータかもしれませんので、鵜呑みにはできないですね。

しかし、私の実感では確かにコインは上昇しているものもあり、そして、コインによっては、上昇率が激しいものもあります。ただし、下落しているコインも多くあります。

下記は私がヘリテージオークションの落札実績をまとめたものです。

世界最大のコインオークションであり、実績のため参考するに値するデータであると思います。

ヘリテージオークションの2012年まで10年間で296%の上昇率であったためKnight Frank社の248%を上回る実績になっています。

ですが、2013年から2017年をみますと22%下落しております。これは米国コインの下落が大きいのですが、米国コイン以外の世界のコインの2013年から2017年の上昇率は28%のため年平均7%となります。

上昇率が強い時は、ほぼ同じ程度に、上昇率が弱い時は、少し数字を強気にレポートを出されていると受け取れます。

そうしますと2017年から2018年にかけては実際には米国コインを除いた世界のコインの上昇率は数%であると考えられます。

業者が使用している2012年までのデータの時、つまり、2011年までであれば、適正な価格で購入すれば、投資として利益が取れる確率が高かったと言えますが、今は、コインを慎重に選ばなければならない時期にきております。

そして、本当に信頼できる業者が、どの業者か、も見極める時期に来ていると思います。信頼できる業者とは何か、「担当者の感じが良い、話しやすい(=だから騙さない)」ではなく、「誠実である」これが一番であると私は考えております。

自分に合った信頼できる業者を見つけ是非、面白いコインを探してみてください。